日本のカジノ有力候補地を紹介!各自治体のIR誘致の現状まとめ

日本のカジノ解禁が決定した今、「どこにカジノができるのか?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

ここでは、カジノ誘致を表明している自治体や、有力視されている自治体など、注目されている候補地の情報をお知らせします。



♦現在のカジノ候補地

f:id:oncasikuchikomi:20200925145002j:plain大阪(夢洲

f:id:oncasikuchikomi:20200925145106j:plain神奈川(横浜)

f:id:oncasikuchikomi:20200925145146j:plain長崎(ハウステンボス

f:id:oncasikuchikomi:20200925145230j:plain和歌山(マリーナシティ)

f:id:oncasikuchikomi:20200925145313j:plain愛知(名古屋)

f:id:oncasikuchikomi:20200925145352j:plain愛知(常滑

f:id:oncasikuchikomi:20200925145428j:plain東京(台場)

 

 

♦撤退した候補地

f:id:oncasikuchikomi:20200925145620j:plain北海道(苫小牧)

f:id:oncasikuchikomi:20200925145706j:plain北海道(留寿都

f:id:oncasikuchikomi:20200925145740j:plain千葉(幕張)

 

 

♦現在カジノ候補地はどこか?いつ決定するのか?

 

現在カジノ誘致を表明している、主な自治体は、神奈川(横浜)、東京、愛知(名古屋、常滑)大阪、和歌山、長崎です。

中でも、大阪、横浜が特に有力な候補地と考えられています。

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次に気になる「いつ候補地が決定するのか」については、現在国が発表している基本方針案によると、2022年頃になると見られています。

 

今後、IR誘致をこころみる自治体は、2021年1月4日~7月30日の間に、国に申請を行わなくてはなりません。

その後は、国が申請を受け付けた自治体の中から、2021年後半~2022年頃に最大3箇所を選び、正式にIR候補地として認定する、というスケジュールとなっています。



◼現在の有力なカジノ候補地を3つ紹介!

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●万博とセットでIR誘致を計画 開業時期のリミットが主な焦点に

 

大阪府は、カジノ法案が話題になり始めた当初から、IR誘致活動を活発に行ってきました。

「万博」と「IR」を同時に開催、オープンすることを狙って、アピールに力を注いできた結果、見事に2025年の万博開催地に決定しました。

残る課題のIR誘致も、より一層勢いを増しており、現時点ではカジノの最有力候補地と言っても差し支えないでしょう。

 

大阪が描くIRのコンセプトは「スマートIRシティ」。

最先端の技術を駆使した、エコロジカルで過ごしやすい都市を掲げており、未来都市をイメージしたIRを目指しています。

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150456p:plain強み

・十分な規模の都市が整う立地で、海外からのアクセスも良好

・IR誘致に向けた関係団体と、住民の足並みがかなり揃っている

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150018p:plain課題、問題点

・万博前年の2024年に開業が間に合うか?

夢洲周辺の交通などのインフラを整備する費用を拠出できるか

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150111p:plain大阪の最近の動向

2025年に開催される大阪万博の前に、IRの開業を計画していた大阪ですが、2025年の全面開業は努力目標へと変更し、部分開業もありえるとの考えを発表。

MICE施設などを先行して開業し、カジノは万博後に開業するとの案も浮上してきました。

また、横浜が誘致を表明した後、大阪での事業参入を目指していた海外のIR事業者の多くが、横浜に乗り換える事例が多発。

このため、大坂が募集した事業者公募(RFP)への応募は、2月14日の締め切りをもって、現在MGMリゾーツ・オリックス合同チームの1社のみとなりました。

その結果、仮に大阪に誘致が決定した場合、IR施設の運営は事実上MGMリゾーツ・オリックスとなることが決定しました。

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150218p:plain大阪での候補地「夢洲(ゆめしま)」とは?

夢洲は、大阪湾に浮かぶ人工島で、広大な面積の土地ではありますが、現在は2つのコンテナターミナルがあるのみで、多くの部分が空き地となっています。

また、夢洲へ移動するには、現在自動車だけでしか手段がなく、歩いて渡ることも当然不可能で、大阪府民からは忘れられた土地となっていました。

夢洲は本来、2008年に五輪の誘致をするに当たり、競技場や選手村の建設地として予定されていた場所で、五輪開催後は住宅地として利用する計画でしたが、選考会で落選。

100ヘクタール以上の広大な土地は、その活用方法が決まらないまま、今にいたりました。

以上のような経緯で、「大阪の負の遺産」と認識されてきた夢洲ですが、2025年の万博開催が決定してからは、流れが変わりました。

一転して、IRの有力な候補地に挙げられている現在は、負の遺産どころか、関西経済の起爆剤になりうるのではないかと期待されています。

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長きにわたる「白紙状態」から一転して誘致表明へ 反対派への対応がカギに

 

横浜は、2019年8月にIRの候補地として応募することを公表し、「山下ふ頭」にIR施設の建設を予定しており、2020年代後半の開業を目指しています。

 

当初は「白紙状態」でしたが、突然の誘致表明に、国内外から驚きをもって受け止められました。

しかし、市内では反対の声が多く、地元の有力者である藤木幸夫氏(横浜港運協会会長)は、山下ふ頭へのカジノ誘致に強固な反対を表明。

「横浜港ハーバーリゾート協会」を設立し、カジノに頼らない山下ふ頭の再開発計画を提案しています。

 

藤木氏は、横浜市内で強い発言力を持ちますが、横浜市政において「影の横浜市長」とも呼ばれている菅義偉官房長官は、カジノ推進派として知られており、誘致問題に対しての影響も強いと言われています。

藤木氏は「カジノに関して、山下ふ頭へ誘致は反対、それ以外の場所であれば反対しない」との立場で、「山下ふ頭の再開発」としてIR開業を盛り込んで計画している横浜市が、今後どのように折り合いをつけるのかに注目が集まりそうです。

 

横浜市のIR基本コンセプトは、「横浜を世界から選ばれるデスティネーション(目的地)へ」です。

世界最高水準のIRを始めとして、さらなる新しい横浜の創造に取り組んでいく「横浜イノベーションIR」を発表しました。

f:id:oncasikuchikomi:20200925150456p:plain強み

・政府から推薦されている

・国内外から注目されている

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150018p:plain課題・問題点

・県内の有力者や住民から強く反対されている

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150111p:plain神奈川(横浜)の最近の動向

横浜市は、2019年8月、正式にIR誘致を表明し、2020年代後半に開業を目指すと発表しました。

これに対して、「カジノ抜きでの再開発を」との立場をとる、横浜港ハーバーリゾート協会・横浜港運協会は、改めて候補地である、山下ふ頭からの立ち退きに応じない姿勢を鮮明にしています。

横浜に注目している海外事業者も多く、ラスベガス・サンズ、メルコリゾーツ、ウィンリゾーツなどが、次々に大阪から横浜に乗り換えるなどの動きが、早くも現れています。

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150218p:plain神奈川(横浜)の候補地「山下ふ頭」とは?

「山下ふ頭」は1963年に、外資に向けたふ頭として、埋め立て整地されました。

高度経済成長期には、横浜港の主力ふ頭として存在感を発揮してきましたが、ここ近年は物流の拠点としての役割は減少傾向にあります。

 

観光、商業、MICEを含めた再開発が検討され始めて以来、IRの候補地として挙げられるようになりました。

ですが現在は、「山下ふ頭は横浜のシンボルである」との認識が地元住民に定着しています。

カジノ開業を目的とした再開発を、こころよく思わない地元企業団体や住民はかなりいて、IR誘致に反対の声も多く聞かれます。

 

 

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●九州ナンバーワンのテーマパークで開業を目指すIRはアジア圏のライバルと勝負できるか?

 

長崎は、日本の観光客の中でも多数を占める、中国と韓国から3時間以内の距離にあり、海外からの観光客をターゲットにしているカジノの候補地として、適していると言って良いでしょう。

一方で、近隣のアジア地域には、マカオシンガポールなど、大型IRを抱えるエリアが多く、長崎のIRはライバルとの差別化はかり、集客できるか?といった問題もあります。

また、長崎はカジノ誘致に対して、議員や住民からの支持率が高く、賛成派が46%と反対派の38%を上回っています。

地域住民が反対する自治体が多い中、長崎ではIR誘致を後押しする大きな原動力となっているのです。

 

大型の強化ガラスを、海面下の壁として設置する「海中カジノ構想」が話題になりましたが、計画を発表したハウステンボスの運営会社「HTB株式会社」はIRの開発に関わらないことが決まっていますし、海中がIRの敷地に含まれないことを考えると、実現は難しいとみられます。

長崎は、他の有力候補地と同様に、2024年の開業を目標にしています。

先行する、アジア諸国の大型IRと渡り合えるような、斬新なコンセプトは今後飛び出すのか、注目が集まるところです。

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150456p:plain強み

・リゾートとインフラが既に完成しており、少ない初期投資で済む

・中国や韓国などの観光客の多い地域から近く、アクセスが良い

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150018p:plain課題・問題点

マカオシンガポールなど、ライバルとなりうる巨大IRが立地する地域から近い

・九州内にある各観光地へのアクセスを、もっと充実させる必要がある

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150111p:plain長崎の最近の動き

当初、九州で誘致活動が活発だったのは、長崎だけであったため、長崎を「九州の第一弾IR」とする「オール九州」の方針が、九州地方知事会議で正式に議決されました。

 しかし、福岡県北九州市が誘致の検討を始めたため、福岡県の賛同が得られずに、「オール九州」の構想は叶わぬ事態となっています。

現在は検討段階ですが、北九州市の動きは長崎の誘致にも影響を与えそうです。

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150218p:plain長崎の候補地「佐世保ハウステンボス)」とは?

ハウステンボス」は佐世保市にあり、東京ディズニーリゾートの約1.5倍もの総敷地面積に広がる、ヨーロッパ各地をテーマにした多くのアトラクションが特徴のテーマパークです。

一時期は、業績不振のため経営難に陥りましたが、2010年にH.I.S.会長の澤田秀雄氏が社長に就任して以来、斬新なアトラクションやイベントを相次いで発表し、業績は回復。

現在も黒字経営が続いています。

ハウステンボス」の存在は大きく、候補地の中でも集客力でトップクラスと言ってさしつかえないでしょう。

2019年4月には、敷地の一部をIR整備の候補地とする方向で、県と市とハウステンボスの3者で基本合意が成立しました。

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◼他にもこんな候補地が要チェック!

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●地方博成功の実績を活かし、大阪と共にIR誘致を目指す

 

和歌山は、2004年から積極的にカジノ誘致に取り組んできました。

しかし、最有力候補とみられる大阪と地理的に近く、都市の規模やIR開業後の経済効果を考えると、どうしても不利な印象が拭えません。

そこで和歌山は、「2つのIRが近隣に存在する」ことによる相乗効果を狙って、大阪と共にセットでIR誘致を実現する方針を打ち出しています。

近隣のエリアに、2つのIRがあることによるメリットは、シンガポールなどで効果が実証されており、バリエール、ブルームベリー、サンシティといったIR事業者からも好意的に受け止められています。

業界の間でも、この発想は好評で、今後の動きが見逃せない自治体の一つです。

一見不利に思える状況を、逆手に取ったこの方針は功を奏すのでしょうか。

 

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・リゾートとインフラが既に完成しており、少ない初期投資で済む

関西国際空港から車で45分と交通事情が良い

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150018p:plain課題・問題点

・近接する大阪に比べると規模的に劣る

 

 

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●県の協力を得て、一度は頓挫したリゾート構想を実現できるか

 

愛知県では、現在県と市がそれぞれ別々の場所への誘致計画を表明しています。

愛知県は常滑市中部国際空港セントレア)島への誘致を検討しており、2019年に開業した国際展示場と併設することで、相乗効果の高まりを期待しています。

県が常滑への誘致を後押しする背景には、以前りんくう常滑駅を中心としたIR構想が、常滑商工会議所によって提案されましたが、この計画は中断されることとなってしまい、今回の誘致計画は、再び常滑商工会議所によって発案されたものであるからです。

県は、IR誘致のための有識者研究会による調査とIR整備費用や、ギャンブル依存症対策費用を予算として計上しました。

一方で、3選を成し遂げた大村知事は、IR誘致を公約に盛り込まないなど、比較的慎重な姿勢を崩していません。

 

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・空港に直結している利便性

・本土から離れた空港島にあるため、治安悪化を防げる

 

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・現在でも混んでいるとされる島や周辺の交通状況の悪化

 

 

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●愛知県VS名古屋市誘致バトルの結末は?

 

愛知県と名古屋市は、双方が異なる場所へのIR誘致を主張しています。

県は、中部国際空港島への誘致を計画しているのに対して、名古屋市は市内への誘致にこだわっており、お互いに譲る気配は見られません。

名古屋市河村たかし市長は、現在、名古屋市中心部、名古屋港周辺に絞って候補地を検討しており、具体的には金城ふ頭周辺などを挙げています。

しかし、候補地が決定したわけではなく、他の自治体と比べて出遅れている印象が否めません。

 

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・大阪、東京という2大都市の中間に位置する立地条件

 

f:id:oncasikuchikomi:20200925150018p:plain課題、問題点

・愛知県が予定している中部国際空港への誘致と相違状態

 

 

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●計画の見直しをへて「お台場カジノ構想」がようやく再始動?

 

日本の首都である東京は、当初「お台場カジノ構想」を公言して誘致に積極的な姿勢を見せていましたが、度重なる知事の交代や、会場候補地の売却などにより、計画は白紙状態に。

その様な状況の後、ここ最近新たに臨海副都心の開発計画「東京ベイエリアビジョン」にて、IR誘致の復活が現実味を帯びてきました。

ようやくIR誘致にかかわる明確な道筋が示されたものの、「大阪、和歌山、長崎」などの先行している自治体は2024年の開業を予定。

ようやく動き出した東京都の誘致計画ですが、第二段以降の開業となる可能性も考えられます。

 

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・国内最大の都市規模と経済効果

 

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・計画の白紙化などの影響で、積極派の自治体と比べてスピード感で劣る

 

◼IR誘致を取りやめた候補地。今後誘致に方針転換する可能性も?

 

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苫小牧は、海外IR事業者が事務所を開くなど、IR誘致に向けて様々な動きを見せていたのですが、環境問題や住民の反対等の問題のため、議会の意思をまとめることができずに、2019年11月29日、IR誘致を取りやめる方針を発表しました。

ただ、後々の開業を目指して検討を続けるべきという意見もあり、海外事業者も苫小牧の状況に引き続き注目していくとの事です。

また鈴木知事は、苫小牧では環境面で大きな問題が持ち上がったことから、今後申請の機会があれば、他の都市も候補地として検討していきたいとコメントしています。

 

 

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留寿都村は、苫小牧とは別に独自の誘致を進めてきましたが、道の意向で誘致が見送られたため、それに伴い計画の断念を決断せざるを得ない状況となりました。

留寿都村への誘致を巡っては、国会議員や開発を請け負う予定であった、加森観光の会長が、贈賄・収賄に関与していたこともあり、次回誘致に再び名乗りを上げる場合は、全く新しい誘致計画を練り直さなくてはならないことも考えられます。

 

 

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幕張新都心を中心とする千葉市、幕張エリアは、周辺地域の活性化を目的としてIR誘致を検討してきました。

「誘致後に、IR施設の運営が成り立つのか?」を、独自に調査した結果、「幕張新都心で十分IRが成立し得る」との結果だったため、本格的な検討段階に移行しました。

しかし、台風や大雨などによる被害が相次ぎ、災害復興を優先せざるを得なった結果、審議のための十分な時間確保ができず、2020年1月7日にIR誘致の見送りが正式発表されました。

一度は見送りとなったりましたが、幕張新都心の発展は、市にとって今後も重大な事案です。

自治体は、IR誘致も含めて、引き続き活性化のための戦略を練っていく、としています。